日本語教師進路ジャーナル

日本語学校で働く教師のための留学生の進路発見に役に立つサイト

  • 大学・短大
  • 大学院
  • 日本語教育機関

研究生受け入れ、在留期間の延伸目当てか

 東京福祉大学の外国人研究生が大量に所在不明となった問題で、文部科学省は3月26日に実地調査を行い、同大学が学習意欲と学習能力に欠ける留学生の在留期間を研究生制度によって意図的に延ばしていた疑いがあることを確認した。調査結果がまとまり次第、東京福祉大学に改善指導を行う方針だ。
 東京入国管理局(現東京出入国在留管理局)との連携で行われた調査は、留学生の受け入れ状況、学習環境、除籍者等の事由、留学生の履修や出席の状況、教育施設・設備の状況など多岐に渡った。このなかで挙がったのが、多くの留学生が日本語能力に劣り且つ不登校となる可能性を承知で、大学側がその受け皿として研究生制度を運営していたという懸念だ。柴山昌彦文部科学大臣は「在留資格の基準である週10時間の聴講時間を確保できていない学生が存在するのではないか、また、日本語能力が足りず大学に進学できない留学生の在留期間を延伸させるため、名目上、大学の正規課程の研究生として受け入れているのではないか」と述べ、退学者と除籍者の多くが所在不明者となっている現状から、同大学の在籍管理体制についてさらに細かく調査する必要があるとの認識を示した。
 東京福祉大学の外国人研究生は過去3年間で所在不明者が約1400人に上った。この問題は国会でも取り上げられ、文部科学省は実態解明に動くことを表明していた。
 一方、東京福祉大学はホームページでコメントの掲載と削除を繰り返している。3月末には「本来なら大学合格が難しい、成績が悪かった学生を研究生制度によりたくさん救ってきました」(東京福祉大学ホームページ)として、所在不明の留学生に裏切られたという趣旨のコメントを掲載していた。現在はこれを書き換え、「本学の教育・研究活動等になんら支障も影響もございません」(同)として、資格試験に合格した日本人学生の人数を掲載するなど高い教育効果をアピールしている。

同じカテゴリーの関連記事