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第4回セミナー開催しました/ベトナム留学生の就職事情

9月1日(土)日本語学校進路指導研究会の第4回セミナー「ベトナム人留学生の就職事情~N3でも就職できる業種はあるのか~」を京進ランゲージアカデミー新宿校8階会場にて開催しました。(共催:日本語教師センター)

講師は、アットナビジャパン株式会社の代表取締役社長加藤侑氏。同社は、優秀なアジア人財を日本に招聘することを目的として活動しており、ベトナム人留学生への就職サポートもその一環として行っている。

副題にある「N3でも就職できる業種はあるのか」という問いは、結論から言うと「あります」。では、どういうアドバイスをしたらよいのか、というのが進路指導担当者としては聴きたいところ。

現在、日本語教育機関で日本語を勉強中のベトナム人留学生に卒業後の進路を尋ねるとほとんどの学生は「日本で働きたい」と応える。日本語学校から企業に直接就職したい留学生も多いが、そのネックになるのは①学位または称号がない、②在留資格変更のための複雑な手続き、③企業側の体制などである。

このうち、在留資格に関してはご承知の通り、技術・人文知識・国際業務に特化した業種、例えば機械・電子・IT・ホテル・旅館・事務職などにはビザが下りる。つまり、手工業、単純作業労働ではビザは下りない。

さて、国内企業で労働力が不足しているのは、中小企業だがその中でも製造業、特に地方は万年人手不足と言われている。これらの製造業に前述した①~③の手続きがクリアできれば、N3の日本語レベルであっても、日本の労働力として活躍できるチャンスは大いにある。こうした企業側が求めている人材は、日本語能力より性格重視な傾向が高い。N2、N1の日本語能力が要求されるIT・人文系(サービス業)と比べると就職しやすいと言える。

ところが、希望業種を尋ねると、「IT」「ビジネス」「貿易」「観光」と、応える留学生がほとんど。日本の地方の中小企業、しかも製造業をイメージしている留学生はほとんどいないだろう。進路指導担当者としては、このギャップを埋めていってあげるアドバイスができれば、企業にとっても留学生にとってもハッピーモーメントが訪れるのではないだろうか。

セミナー終盤の質疑応答では、たくさんの手が上がった。日本語学校の進路指導担当者は、自国で学位を取得して来日している就職希望者に対して、どうアドバイスしたらよいのかという悩みを抱えている。すぐに活かせる情報が必要だ。例えば「製造業は単純作業にはならないのか」「中小企業の採用・募集時期は?」など自分のクラスの学生の事例を踏まえた具体的な質問が多くあがった。

ちなみに、上記の質問の前者は「手作業でなければ単純作業にはならない。機械の動作・修理に関するエンジニア的要素を持つ職種、C言語を用いる機械操作があるものなど、昨今の製造業はオートメーション化が進み、単純作業の方が少ない」とのこと。また、後者は「中小企業の人手不足は常に。つまり、採用は常時ということだ。内定を取るためにはビザの取得期間を考慮して2~3カ月前から準備した方がよいだろう」という回答だった。

今回のセミナーに関するアンケートでは、ベトナム以外の国の就職状況、成功例・失敗例のさらなる具体例などの要望があったが、全体的に好評で第二弾も検討したい。

 

 

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